灼眼のシャナ(21)
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内容紹介
今、そこは間違いなく、世界の中心だった。
御崎市全域を覆う巨大な封絶。中天に輪を描く、創造神の黒い蛇身。その背に降り立った、緋色の凱甲と黒い竜尾で装う少年──創造神“祭礼の蛇”の代行体・坂井悠二。
彼は、正面で向き合う少女に笑いかけた。紅蓮の瞳と髪を靡かせる、天罰神の契約者たるフレイムヘイズに。
「悠二」
「シャナ」
二人は、それだけを言い、それだけを返す。フレイムヘイズ兵団は敗れ、“紅世の徒”らが勝利し、彼らの楽園『無何有鏡』の創造が始まろうとする中、相容れない二人は、互いのかける、次の言葉を待っていた。
少女の手には、身の丈ほどもある大太刀が握られ、少年の手には、片手持ちで幅広の大剣が握られる。
図らず、計らず、声が重なる。
「「──決着を──」」
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