内容紹介

主人公・葉村裕里が「10年間」描き続けたオリジナルキャラクター「ミチル」………転勤族の親元で育てられたが故に、これまで友達がいなかった裕里の”唯一人の友達兼恋人”として連添った”彼女”の存在は、彼の心の支えとなっていた。しかし、彼の高校入学を期に出会った才女「久住風子」に一目惚れをした裕里は、”現実(=風子)”に目を向け”理想(=ミチル)”との決別を決意する。そして彼は、10年間描き溜めた「ミチルの全て」をカバンに詰め込み、焚き上げをすべく神社へと足を向けるが、そこで彼はまさかの”出会い”を果たす事となるのであった………。

「週刊少年マガジン」誌にて好評連載中!　孤独な子供時代を過ごした主人公の「理想」が凝縮された”理想の美少女”が現実に誕生してしまう驚きの展開から物語が始まる、異色のラブコメストーリー第1巻が発売です。憧れの先輩・風子との出会いによって初めて「現実」に目を向けた主人公・裕里に迫る、捨てた筈の「過去の理想」……。主人公だけを一途に想い、主人公の好みを全て把握し、主人公の理想とする容姿を遍く体現したヒロイン・ミチルに施された「設定」を巧みに用いた「ストーリー設定」が素晴らしく、「こんな女にしたのは、貴方なんですよ?」に代表される台詞の数々、ヤンデレ気質でスニーク気質な行動原理、そして、圧倒的なパワーと瞳から発射されるビームを繰り出す特異体質に到るまで、「ミチル」の異色なキャラクターに納得の説得力を植え付けた著者・渡辺静氏の力量に只々感心の本作品なのです。「裕里」「ミチル」「風子」の三者で繰り広げられる恋の矢印は非常に明快で、80年代の三角関係ラブコメ漫画を見ているような感覚を覚える恋愛描写は必見と断言しちゃっても良いかもかも。クールな佇まいと繊細なラインが儚げな雰囲気を醸し出す「風子」と、感情も豊かに純粋で一途な愛情で主人公に尽くす「ミチル」との相反するタイプのヒロインに挟まれた「裕里」の恋の行方から目が離せない、明るい三角関係ラブコメ大好き担当オススメの単行本ですよー。
コメント:渡邉 6/16UP

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