いないときに来る列車

内容紹介

核戦争の影響で人口が5千人を切った世界。サイボーグの中年男性ふたりと暮らす少女・シェリーは、ある夜、補給列車のコンテナに貼られた謎のメッセージを見つけるが!?　軽妙なタッチで未来への希望を描く表題作ほか、奇妙な町でだらだらした日常を送る昭和の中高生たちを描いた「斥力構体」シリーズ、そして、ひとりの女子高生に人類殲滅の運命が委ねられた「中内田ヘゲモス」など、どこか懐かしくて新しい不思議なSF漫画の数々を収録!!

コメント

セーラー服と、旧スクと、ふんどしを纏う少女と女子高生が一面の緑で覆い尽くされた地球を渡り歩く、時に退廃的で時に牧歌的な世界観の中に本格的なSFガジェットを詰め込んだ著者:粟岳高弘先生の最新単行本が発売です!　極度に発達した無人の鉄道網が地球の各地に「点在する」コミュニティを繋ぐ生命線として機能する、人口5千人を切った未来の地球を舞台とした表題作を皮切りに、地面が他の星の表面とそっくり入れ替わってしまった昭和のとある村を舞台に、“斥力”を動力源とする「彼等」異星人の気まぐれ(?)に振り回される少女達の旅路を描いた「斥力構体」シリーズ及び「中内田ヘゲモス」へと至る、緑が地平いっぱいに広がる広大な世界を舞台にしながらも、“特異なる地点”へと閉じ込められた人間達が大いなる“力”に抗い徐々に歩みを進めてゆく姿を追った、想像を張り巡らせるワクワク感を感じさせる独特の世界観を是非とも堪能して戴きたいSF好き必見の作品集!　本作に登場するセーラー服姿のヒロイン達は何故かスク水に着替えさせられたり、ふんどし+ガムテープブラの変態的な格好をさせられたりするのですが、これはもう、著者:粟岳高弘先生の性癖だから仕方が無いと納得して戴けたらこれ幸い。セーラー服とSFとの組み合わせこそが「SF漫画」のスタンダードを意味した80年代の香り漂う懐かしさが今の時代には新鮮に映る、不思議不可思議なストーリーを愉しんで戴けたら幸いです!　若々しい蕾が弾ける少女達の肢体を愉しむも良し、ストーリーを読み込む度に難解な設定に覆われた世界の霧が晴れてゆく喜びを味わうも良しの、SF大好き担当も一推しのオススメSF作品集です!　有機的な異形の存在も多々登場しますがその姿はどことなくユーモラスで、ディープな作品世界とは裏腹に牧歌的なストーリーとの相性も抜群の存在感を演出しているのですよー!
コメント:渡邉 4/13UP

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