それでも世界を崩すなら

内容紹介

悪魔が教える楽しい学校生活の過ごし方!?

友達がいない女子中学生・黒野書子はヒマにまかせて悪魔を呼び出す。
「世界を滅茶苦茶にする力が欲しい」と願う書子に、悪魔が出した条件は「卒業までに友達が作れたら」!!??

コメント

釣巻和先生は正しい。書子ちゃんは泣き顔がもっとも可愛い。間違い無い。あとでかい。カワイイ。
そんな話はともかく、本作は世界を滅ぼしたい少女といじわるな悪魔の物語です。何がいじわるかって? 友達いない子にその現実を突きつけるとか悪魔の所業に他ならないだろ! まあそんな感じで1話完結のコメディ形式でお話は進むのですが、陸野二二夫先生の描く会話劇はとても新人とは思えないほどハイクオリティです。「この悪魔!」という定番ギャグの定着のさせ方といい、奔流のように言葉を紡ぎながら全く読みにくくならないセンスといい、だいぶ新人離れしてますね。ネタの豊富さも新人離れ。じょうじはやめろ。
愉快な会話劇を描きつつも、悩ましい人間関係の描き方は地に足がついていて、とても人間臭い人間が描かれています。人をちゃんと描けているから、終盤の展開にもホロッと来るものがある。単巻なのが惜しいですが、単巻だからこその綺麗な締め方ができている作品です。秋田さんこういう新人育てるの上手いですねえ。
コメント:中村 8/21UP